私的にはイチオシ純愛映画~「ある日どこかで」(Somewhere in Time)
耳を慣らすのに少しずつDVDをレンタルして見ています。
PCで、英語音声と二か国語字幕で見るのがお気に入り。
直近で面白かったのが「ある日どこかで」(Somewhere in Time)
女性のためのSF・ラブストーリーという感じもしますが、
男の人もわかる人はわかるんじゃないかなぁ。
最後のほうはなんかもう、泣けて、泣けて、鼻水かむのに大変。
映画の中にはプロローグがやたら長くて、話の展開までにだれてしまうものもありますよね。
この映画は話の展開がやたら早くて、見る人を飽きさせません。
そこもよかった。
また、所々で流れる「パガニーニのラプソディー」が本当にいいです。
ラフマニノフは好きではなかったんですが、印象が変わりました。
作りかたもきれいだし、人物もきれい、景色も、本当にきれいです。
品がよく、映るものはみな美しく、
こういう映画、死に絶えてしまったなぁと思っていたのですが
本当に巡り合えてよかったと思う映画でした。
そして、ここからはネタバレ。
なぜ、エリーズは年の離れているはずのリチャードのことをあの彼だとわかったのか。
冒頭、老女(実はエリーズ)がリチャードに渡した懐中時計。
エリーズがボートに乗っているときにリチャードが口ずさんだ「パガニーニのラプソディー」。
ラフマニノフは好きなのに、その曲は初めて聞くとエリーズが言います。
この曲の発表は1934年。
この世にない曲をリチャードは知っていたことで、彼が時を越えてきたのだと知り、
「時の流れを越えて」を繰り返し読んだのでしょう。
あの懐中時計の出どころは?
懐中時計はリチャードが消える前、エリーズが時間を聞きます。
リチャードが答えないのでエリーズがあの懐中時計を見ます。
彼女はそのまま懐中時計を手に持って、リチャードと話をするのですが、
その最中にリチャードは消えてしまいます。
その懐中時計はその後、1972年にリチャードに渡されます。
無限ループですね(^^;)
リチャードがひきつけられたポートレート写真
公演の合間に取られたポートレート写真。
カメラマンに「その感じで。最高。完璧です。」と言われたその写真は
部屋に入ってきたリチャードを見つけて、笑みがこぼれたエリーズの表情。
リチャードがホテルの歴史資料室で見つけたあのポートレート写真の彼女のほほえみは、
まぎれもなくリチャードに向けられたほほえみだったのでした。
やたら字数が多くてスミマセン。
でも、本当に何度でも見たくなる映画で、
書いててもすごく楽しいのです。
参考までにアマゾンのレビュー です
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あらすじ
プロローグ
1972年のアメリカ。
ミルフィールド大学でリチャードの処女作上演後のパーティー会場。
上演の成功を喜んでいる中、老女がリチャードに近づいて、そっと肩に手を置き
「帰ってきて」と懐中時計を渡します。
老女の正体
それから8年後、リチャードは脚本の執筆に行き詰まり、、恋人とも別れて
ふと、当てもなく旅に出ます。
そして「グランドホテル」に宿泊。
部屋に案内するホテルのボーイ、アーサーに
「前にあったことがあるか」と不思議なことを尋ねられます。
ホテル内のレストランに入ろうとして、開くのは40分後と告げられた彼は
時間をつぶしにホテル内の資料室へ行きます。
展示されているものを見ていたリチャードが視線のようなものを感じて
振り返るとそこには美しい女性の微笑む写真が壁に掛けられていて
リチャードはそれに見入ってしまいます。
アーサーに尋ねると写真の人物は人気女優エリーズ・マッケナの写真で、
1912年にホテルの劇場で公演もしたのだといいます。
エリーズのことを忘れられないリチャードはグランドホテルに滞在することを決め、
エリーズについて調べ始めます。
その中でエリーズの晩年の写真をみつけ、
懐中時計をくれた老女はエリーズだったのだと半信半疑ながらも知ります。
彼女について書かれた記事も見つけ
それを書いたミス・ロバーツのもとに向かい、最初は難色を示す彼女に懐中時計を見せると
驚きながらも中に入れてくれて、エリーズの遺品を見せてもらいながら、彼女がどんな女性だったのか聞くことができました。
ミス・ロバーツによれば、8年前のあの日、エリーズから渡された懐中時計は
エリーズが肌身離さず持っていた大切なもの。
彼女が亡くなった晩から見つからなかったものであること=
あの日に彼女が亡くなったことをリチャードは知ります。
遺品の中には愛読書「時の流れを越えて」=リチャードの哲学教師の著書
グランドホテルをかたどった特注のオルゴールに入っていたのはリチャードが大好きな「パガニーニのラプソディー」
そして、ミス・ロバーツによればエリーゼは1912年、グランドホテルの公演以降、
明るく、活発でおちゃめなところもある人がらが一変して、
殻にこもりがちで、うつろな気配を漂わせていたということでした。
時を越えて
リチャードはアーサーに教えてもらい、エリーズの公演の日の宿泊名簿をさがします。
そこにはエリーズの名も、そして、自分の名前
・・・その日、確かに自分がそこに存在していた証拠を見つけます。
その宿泊名簿の日時を頼りに、
リチャードの哲学教師に聞いたことを手掛かりにして
過去のその日へとむかいます。
疑いながらも、行き着きたい過去の状況を唱え続け、
リチャードはその日にたどり着きます。
探し求めたエリーズを見つけたとき、彼女の口から出たのは
「あなたなの?」
でも、エリーズのマネージャーで、エリーズの女優としての才能を開花させたいと願う
ロビンソンのガードは非常に固く、リチャードは思うように会うこと、会話することももままなりません。
それでも公演の日、エリーゼと一緒にすごし、
今日の公演を見に来るようにと言われます。
その公演では、エリーズがセリフを変えてリチャードへの愛を語ります。
その直後、ロビンソンに呼び出されたリチャードはロビンソンに雇われた男たちによって
気絶させられ、さるぐつわをされ、手足を縛られて馬小屋に閉じ込められます。
リチャードがどこにもいないことを心配するエリーゼに
「彼は去った。ホテルにもお前の人生にもいない。」とロビンソンが告げます。
ロビンソンがリチャードに何かしたことを勘ぐるエリーズ。
公演後、すぐにホデンバーへ発たねばならなかった彼女でしたが、
(多分、ロビンソンのもとを抜け出し)次の日、「グランドホテル」に戻ったところに
ボロボロになっているリチャードを見つけ、二人は抱き合います。
お互いの想いを確かめ合う二人でしたが、
リチャードのポケットに一枚残っていた1979年発行のコインを見つけたことで
リチャードはエリーズの前から消え、現在へと引き戻されてしまいます。
愛するエリーゼと想いが通じ、愛を確かめ合った直後に
エリーゼのいない世界へ引き戻されたリチャードは慟哭します。
どれほど嘆いてもエリーゼはこの世界にはいず、
愛し合っているのにもう二度と会えない。
ずっと部屋から出てこないと心配する周囲が見つけたのは
長い間何も口にしないで、椅子に座ったまま、
身動きもしない瀕死のリチャードでした。
彼を救命しようとあわただしくなる周囲。
静かな部屋の中、残されたリチャードのそばで電話を掛けるアーサー。
窓から差し込む光の中にたたずみ、手を差し伸べるエリーズ。
手をつなぎ、見つめあう二人。
「グランドホテル」の一室で、
リチャードの人生の終わりに、時を越えてもう一度、二人は出会えたのです。