回復しようとする力
今はどこにでもある電子体温計。
<ピッ!>って鳴るものが多いですが、
中には鳴らないリーズナブルなものもあります。
家にもそんな体温計があって、計測終了かどうかは
体温表示付近の点滅具合を見るしかありません。
3週間くらい前のこと。
突然、鳴らないはずのその体温計が<ピピピッ!!>と鳴ってビックリ。
「これ、鳴らない体温計なのに、鳴ったの!」
と子どもたちにいうと、
「前から鳴ってるよ・・・」
この体温計を買ったのは数年前。
鳴ったのを聞いたことがなかったから、鳴らないタイプだと思っていました。
予防接種などで病院で体温をはかる時にも、
あの<ピピッ!>っていう音は聞こえていたのですが、
微妙に周波数でも違うのか、家の体温計の音は聞こえませんでした。
私は7年前に左耳、6年前に右耳が突発性感音難聴になりました。
聴力は回復しているはずだと思うけれど、
耳の中の違和感や耳の付近のいやな感じはたまにありましたし、
瀬戸物同士がかち合う音はものすごくつらく感じることが数年間続きました。
一昨年、追突された弾みで玉突き事故になり、腰から上の身体左半分を強打して、
左側の顔の軽いしびれ、耳の違和感がかなり続きました。
こうしたことが音が聞こえなかった原因なのだろうなと思います。
そして、聞こえていないままの音はきっとほかにもあるのだろうなとも思います。
今回、音が聞こえたのはたまたまなのかと思っていましたが、
それからはずっと聞こえているし、
数日前からは、計りはじめの<ピッ!>という音も聞こえるようになりました。
余命だけ考えれば、人生の折返し地点を過ぎてるから
身体はどんどん死んでいっているはずなのですが、
それでも身体は回復に向かう力を持っていることには驚嘆します。
ナイチンゲールは<看護について>
患者の生命力の消耗を最小限にし・・・というようなことを書いていたと思います。
健康に向かう力、回復しようとする力を損なうことを防ぎ、
さらにバックアップすることが何をもたらすのかの一端を実感した気がします。
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