臼蓋形成不全 その2・・・おむつは関係あるのか

臼蓋形成不全は女性に多いという特徴があります。

私が教わった頃は保健所でのスクリーニングを広めるとともに
お母さん方におむつの当て方への注意喚起をしていこう
という流れが強くなっていた頃だと思います。

臼蓋形成不全が、現在はどのようにとらえられているのかはわかりませんが、
私がこの疾患について教わったのは

・おむつをしない地域の子どもたちに臼蓋形成不全は見られない
という話とともに
股関節の動きを妨げないようにおむつをすることが大事
(屈曲も伸展も自由にできるということです。
紙おむつであれば両サイドをある程度裂いてあげる、
布おむつであれば、股間に当たる部分を細くしてあげて、
おむつカバーの両サイドをひもで縛ったりして、細くしてあげる)
ということでした。

上の子は臼蓋形成不全のスクリーニングでひっかかり、
ウエスト近くまで紙おむつを裂いたり、
日中使っていた布おむつを心持ち細くたたんで、
おむつカバーの両脇も細く縫い縮めました。

その効果かどうかは不明ですが、
数ヶ月後には臼蓋の形成に関する問題はなくなりました。

私の同期のお子さんも同じようにスクリーニングにひっかかり、
同じように勧めたところ、同様の結果となりました。

ネットでは、
「乳児期の臼蓋形成不全は基本的に自然改善すると考えるのが通説です」
と書いてあり、
日本整形外科学会のHP、臼蓋形成不全のページの「原因と病態」より)
おむつとのはっきりした関係性はどうなのか明らかとはいえません。

私の母親は
「自分のおむつの当て方がしっかりしていたから、
おしっこが漏れるなんてことは絶対になかった」
とよくいっていましたし、今もちょくちょくそんな話をします。
(母は私が臼蓋形成不全であることは知りません)

乳児期の私の股関節は
身体的発達という意味ではあまりよい状態にはなかったのかもしれません。

臼蓋形成不全は
従来、<遺伝>的要因で起きることもあるという見解もあったのですが、
娘は結果的に臼蓋形成不全ではなく、母も臼蓋に問題はないことを考えれば
私の場合は遺伝とは考えにくく、
環境要因もしくは、先に挙げた整形外科学会のページにあるように
「成人の臼蓋形成不全が何時、どんな形で成立するかが分かりません。ミッシングリングとでもいいますか、この点は現在も謎のままです。」
ということかもしれません。

つまり、この疾患は未だよくわかっていないのが現状のようです。

ただ、人間の身体的な発達のみを考えれば
<股関節の可動域を狭めない>
=股関節の曲げ伸ばしが自由にできる状態にする

ことはおそらく、正しいことなのではなかろうかと思います。