不整脈の前駆症状から・・・患者の立場でできること
前回、不整脈が起きる前に独特な感じがあることを書きました。
不整脈が起きる前に何らかの症状があるなんて、
理屈に合わないと思うかもしれません。
私は不整脈の前駆症状の話を聞いたときには、嘘・・・と思いました。
不整脈が起きる前、独特な感覚がある人がいると知ったのは
私が病棟勤務していた頃。
ある部分の癌で入院していた患者さんで
心房細動をしょっちゅう起こしている方がいたのですが、
「自分の中でカチンと音がする」という話をされていました。
ある日、ベッドサイドで話をしていて、
「きた、きた」というのでどうしたのかと思ったら、他のナースが来室。
モニターに不整脈が出てアラームが鳴ったので、様子を見に来たのでした。
昨今では不整脈に前駆症状のようなものを感じる場合があるのは
多くの医療従事者に理解されているのではないかと思いますが、
その当時はそんなものあるの?という感じでしたから、
その患者さんの話はとても強く記憶に残りました。
そして、いざ自分が心房細動になってみると、
確かに前駆症状がありました。
私の場合は喉元に石を置かれたかのように重苦しくなって、
呼吸がしにくくなり、少し気が遠くなるような感じがします。
それから何分も経たないうちに不整脈が始まります。
最初の頃は、前駆症状が出ると横になれる場所に移動して
とにかく休むしかできませんでした。
それを繰り返しているうちに、根拠はないものの、なぜか
息こらえをすると発作が起きなくなるのじゃないかという気がして、
前駆症状が出るたび、数秒の息こらえをしていました。
私の場合はこれでほとんどの前駆症状を抑えることができ、
発作にいたることはほとんどなくなりました。
知り合いのドクターによれば、息こらえで迷走神経の刺激になり
不整脈発作が止まる可能性があるとのこと。
他にも安全な方法としては冷たい水を飲むという方法があるそうなので、
発作性上室頻拍や心房細動といわれている人のうち、
前駆症状のある人は試されてみたらよいと思います。