Last Holiday(ラスト・ホリディ)・・・痛快、爽快、ポジティブなコメディ映画

おと基礎、ジョブ基礎でちょっとずつ英語になれてきている耳で映画を見たくて
DVDをぽちぽちレンタルしています。

これまでは比較的真面目なヒューマンドラマっぽいものから選んできましたが、
なんか疲れてきてしまって、
「そうだ、コメディにしよう!」
と突如、方向転換をして借りたのが、 ラスト・ホリデイ [DVD]

これが大正解でした♪

あらすじ

主人公のジョージアは、デパートのキッチン用品売り場で働く独身女性。
売り上げ不振のそのデパートで、唯一の黒字を出しているのが彼女の売り場。

料理が上手で、ビストロスタイルの店をもつ夢を持っている彼女は
たまに調理器具を使って料理を実演してみせ、
やたらデパートオーナーのの哲学を振りかざすいやな上司にもめげす、
いろいろなことを我慢しながら一生懸命に働いています。

彼女が気になるのは同僚のショーン。

ある日、料理の香りに誘われてやってきたショーンに驚き、
その後のやりとりのあと、ジョージアはキャビネットに頭をぶつけてしまいます。
(実はショーンも彼女が気になっているのでした)

病院でCTを撮ると、脳には腫瘍が・・・。
医師から余命は3週間、長くても4週間と告知されます。

彼女の保険では頭部の切開手術は受けられず、
概算30万ドルの高額な費用を自分で払うこともできません。

3週間で死ぬのなら、今まで我慢してきたことのいくつかをかなえよう、
やりたいことをやろうとジョージアは仕事を辞め、
債権も売り払って、全財産を手に旅立ちます。

彼女が向かった先は、彼女のかなえたい夢の断片を集めた
「Book of possibilities」というスクラップブックに貼られた
憧れのシェフ・ディディエのいるカルロヴィ・ヴァリの高級リゾートホテルでした。

そこには、元勤め先のデパートのオーナーや
教会の慈善活動を急用でキャンセルした?はずの地元の政治家など
嫌みな人間たちがいました。

ヘリでホテルに来たり、真っ赤なドレスで現れて、
その日の夕食のメニューをすべてオーダーしたりと
ジョージアの大胆な行動は彼らの目にもとまり、
何かと会話を交わすようになり、カジノに行ったりもします。

ひたすら頭を下げたり、夢の断片であるスナップなんかを
スクラップブックにひたすら集めているだけだったジョージアは
自分のやりたいことを思い切りするうちに、
暖かくて、優しくて、愛嬌もあり、
しかも豪快でポジティブな素敵な女性に変わっていました。

彼女の気持ちのいい生き方に触れ、
周りの人間たち・・・デパートのオーナーの愛人も政治家も
ホテルマンたちもだんだんと変わっていきます。

一方、姿を見せなくなったジョージアを心配したショーンは
ドクターの元やジョージアの家を訪れ、
彼女の余命と何も言わずにカルロヴィ・ヴァリに向かったことを知り、
彼女の元へと向かいます。

その頃、ジョージアはフロア係のグンテルと話し、
愛する人の元で最期を迎えようと思い立ったところでした。

フロア係のグンテルはデパートのオーナー、クレイガンからチップをもらい、
密かにジョージアの身元を調べていて、
彼女の病気と余命のことを知ったのでした。

結局、彼女はクレイガンに
ジョージアには何も不審なことはなく、
強いて言えば彼女は聖人なのだと彼に告げ、チップを返します。

互いに互いの元へと向かうジョージアとショーンですが、雪崩で道路は封鎖。
ジョージアはホテルに戻り、ショーンは雪の中を徒歩でホテルに向かいます。
この日は大晦日。

新年のカウントダウンが行われようとしているホテルのレストラン。
ジョージアのいるテーブルではデパートのオーナーのクレイガンが
自力で集めた情報を披露します。

ジョージアは資産家なんかではなく、自分のところの従業員で年収2万9千ドルだと。

そして、ジョージアは語り始めます。
その通りだと。誤解させる気はなかった。
全財産使い果たしたかったのだ。自分はもうすぐ死ぬから。
余命3週間。場がしらけるから、誰にも言いたくなかった・・・と。

こんなに素敵なところで最期を迎えられて幸運。
今まで遠慮ばかりの人生だったから、正直に物を言いすぎた。
気を悪くさせたならごめんなさい。
湿っぽくならないうちに行くわ。
とその場を立ち去ります。

ジョージアに惹かれ、その言葉を聞いたテーブルの各々は
クレイガンを残して立ち去ります。

その後、クレイガンは拗ねて、ホテルの窓枠に座り、
駆けつけたジョージアと話をします。
下では二人の動向を見つめる客やホテルマンたち。

ジョージアと話して落ち着き始めたクレイガン。
そこにショーンがたどり着き、さらにはグンテルが
ドクターの診断は誤診だったというファックスを持ってきて一件落着。

後日、ビストロを開店したジョージアとショーンの元には
休暇でやってきているシェフ・ディディエ。

彼女のビストロにやってきたたくさんの人たちをジョージとショーンは
店の前で出迎えます。

ラストシーンでは登場人物たちのその後が流れます。
クレイガンの愛人は復学して、専攻は因縁の(笑)スパ経営。
グンテルは探偵に。
嫌みな上司はバスにひかれ、
ジョージアを誤診したドクター・グプタはヒマラヤで修行僧。
クレイガンは離婚。証券法違反で破産して、今はグプタと一緒に修行中。
その写真が笑えます。

ジョージアとショーンは結婚。

こうして「Book of possibilities」=あこがれファイルは
「Book of realities」=現実ファイルとなったのでした。

さすがにこんな風には生きられないけれど、
我慢しすぎ、自分を削りすぎには注意した方がいいかもです。
自分の魅力も幸運も削っているかもしれないですもんね。

見たあと、幸せな気分になった数少ない映画でした。