真央ちゃんのフリーを見るたびに
たくさんの人に似たような現象が起きているようです。
それは真央ちゃんのフリーの演技を見るたび、泣いてしまうこと。
泣くなんて気恥ずかしいのに、
見るたびに涙が出てきて止まらなくなって困ります。
年齢が数か月足りなくて、最初のオリンピックはバンクーバーになってしまったこと、
練習しながらお母さんの入院している病院に通っていたり、
そしてそのお母さんをなくしたこと、
きっとまだまだたくさんのことを抱えたり、乗り越えたりしてのあの演技。
ショートは「神様、どうして!」って思ったけれど、
あれは最後のステップで、彼女はそれを登り切ったんだ…。
多くの人があの演技とともに彼女がこれまで昇ってきたステップを見たのだと思います。
表現は悪いかもしれないけど「落城する天守閣」を守り抜こうとするような、
形成も決まりかけた戦を全力で戦う戦士のような荘厳さにも似た美しさがそこにあって、
女人の<しな>とか世間でいうようなエロティシズムとは別次元の美があった…ように思う。
そんな生き方を、時に笑って、時に泣いて、彼女はしてきたのじゃないかと
多くの人は思ったのじゃないかな。
そして、それを一つ、ついにやり遂げた瞬間を私たちは見た。
フィギュアスケートを見て、こんなに泣くなんてなかった。
誰のものより人の心に長く、長く留まるだろう演技をしてくれた真央ちゃんに感謝します。