臼蓋形成不全 その1
私が(今は、居間続きの和室の隅ですが)階段下の納戸に寝るようになったのは、    
臼蓋形成不全による股関節の痛みが理由の一つでした。     
足を巻くように歩行しているとあるドクターにいわれたのがきっかけで     
整形外科を受診したのは、20歳前半のことです。     
両股関節臼蓋形成不全と診断されました。     
当時、担当のドクターからは、     
「すでに手術対象の角度だから、痛みがでたら手術して全然OK。     
ただ、人工関節の寿命はぎりぎり持たせても20年。     
平均余命を考えればの話で、     
60歳まで股関節が持てば、一度の手術で済むけれど、     
40代での手術になれば、再置換のために再度手術が必要。     
ベストはなんとか60代近くまで股関節を大切にすること。 」
(当時の話であって、今は人工関節の耐用年数、術式、それによる    
入院日数などは劇的に変わっています。)     
受診以前から時々、右股関節周辺の痛みはありましたが、     
歩きすぎや講義で座っている椅子が固いせいだろう・・・くらいに思っていました。     
診断から数年後、股関節周辺から腰にかけて、     
しばしば痛みがでるようになりました。     
股関節に一番負荷がかかるのは座位やファーラー位。     
上半身の体重のすべてがかかるからです。     
そして、股関節は身体の中心くらいにあるので、     
立位でも側臥位でも負荷がかかります。     
経験上、もっとも楽なのは腹臥位(うつぶせ)。     
ただし、呼吸は苦しい・・・。     
仰臥位(仰向け)はよいように思えるかもしれませんが、     
腰の負担が強く、股関節の伸展が負担に感じられ、苦しくて寝られません。     
多分、この疾患をもつ多くの人は     
右側臥位と左側臥位を交互にするというスタイルじゃないでしょうか。     
しんどいときにはこれに腹臥位が加わる形で・・・。    
ただ、痛みがでているときにはどうやっても痛いので、     
普通の人よりも寝返りをうつ回数は多いらしいうえに、    
痛みが強いときには我慢できずにうなっていたりもするので、     
同じ部屋に寝ていた主人は相当うるさい思いをしていたようです。     
↓あんまり関係ないので、興味のある人だけ
下の子が小三の時、在籍していた特別支援学級がひどく荒れ、     
首を絞められたのをきっかけに、怖がって学校にいけなくなりました。     
同様のことを繰り返さないという保証は全くできないという学校側の話と、     
事情を伝えた第三者機関が下した、     
<そうした学校には通う必要がない>という判断と     
子どもが通えるフリースクールやサークルが通える範囲にはなかったことで、     
ホームスクールをすることに決めました。     
そのため夜はネットや買い込んだ書籍から子どもにもわかりそうな教材作り、     
昼間は子どもと一緒に勉強や家事、買い物をしたり、    
子どもの気が晴れそうなところに出かけてみたり・・・。    
そのためどうしても股関節の負担も大きくなりがちでした 。    
ほとんどの時間を家事と子どものホームスクールに割いていたために    
睡眠時間は積算で多くて4時間程度という日が3年近く続き、    
眠りながら痛みにうめいていた上に、数分の深い眠りの時には    
いびきもかいていたようです。     
場合によって祝日、夜間問わず仕事場から連絡の来る主人にとっては寝るのも仕事。     
そんな彼には私と同室の環境はうるさすぎて耐えられなくなったようでした。     
ある夜、主人が階下に降りていく足音にふと目が覚めて、耳を澄ますと     
上の子に降りていった事情を話している声が聞こえました。     
それから、ネットで何日もかけて、階段下に入るソファーを探し、     
幸運にもたった1種類だけ、比較的しっかりした作りに見えるソファーを     
探し出すことができて、狭いけれど、痛みで呻吟しても    
寝返りを何度しても気にしなくていい、快適納戸生活が始まったのでした♪