臼蓋形成不全 その4 つきあいの実際

臼蓋形成不全という状態は変形性股関節症という疾患に移行していきます。

従来は年齢と病期(前期、初期、進行期、末期)で保存するか、
手術にするか(また、その術式)が選択されていました。

現在は侵襲の少ない術式が導入され、入院日数も短期間になってきたことで
ネットで見る限りですが、そのケースの状態によっては60代まで無理矢理持たせず、回復の早い若い時期に手術を勧めるということもあるようです。

保存治療においては多分、従来とさほど変わらないと思います。
・体重を増やさないこと
・股関節、膝への負担が比較的少ない生活を心掛ける
・股関節周囲の筋肉を鍛える
・股関節周囲の筋肉の柔軟性を維持する

実はこれはなかなか難しいことです。

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現実には加齢によって代謝が下がり、太りやすくなっていきます。
物理的な可動域制限があり、
股関節周囲の筋肉は廃用性萎縮を起こしやすい状態です。(使われないことによる萎縮)
膝、腰、背中などには関連痛が出てきます。
でも、安静を保つのはよくありません。
筋肉が落ちてしまうから。

痛みがしばしばありながら、あまり安静にはせず、
動きすぎないで、太らない。
厳しいです。

体重コントロールというとダイエットが浮かびますが、
間違ったダイエットは筋肉を衰えさせ、リバウンドの元になります。
十分な栄養を取りながら、全体のカロリーを下げていくことが必要だと思いますが、
カロリー摂取が低い状態が続けば、痩せにくくもなります。
言葉以上に難しい。
やっている者の実感です。

股関節に負担のかからない運動だとエアロバイクや水中歩行などがあげられます。
私は安いエアロバイクを買いましたが、使用後は毎回股関節が痛くなり、
近くの体育館に週一くらいのペースで通って、
施設内のエアロバイクを利用しています。
高価なせいか30分ほど使っても、股関節の痛みは出ないことが多いです。

診断された時、ドクターから勧められたトレーニングがあります。
股関節とその病気 というページ いくつかトレーニングがのっていますが
その中の<中殿筋を強くする運動>の立位で行うトレーニングがそれです。
毎日ではありませんが、比較的身体の調子がよいときには
このトレーニングをしています。

毎日続けているのは、空き時間にしている股関節のストレッチや運動。
ベッドや床に仰向けになって、全方向にいろいろと股関節を動かしてみます。
日によって痛かったり、気持ちがよかったり、痛気持ちよかったりしますが、
それをずっと繰り返していると股関節回りが少しずつほぐれてもくるのか、
出ている痛みも軽くなる感じがあります。
ですから、痛みが出ているときほど手を抜かずに、
でも無理はしない程度で、身体がいい気持ちと感じるくらいの動かし方で
全方位、動かすことにしています。
私にはこれがもっとも楽で、気持ちよく、効果的な方法のようです。

様々な事情でこの数年は入院なんて、数日だって考えられない状況なので、
何とかよい状態を保ちたいのですが、なかなか思うに任せない現状です。